宇宙開発のはじまり 4
ロシアの国内では、このバレンチナ・テレシコワ飛行士が、実際には宇宙飛行の知識をほとんど持ち合わせていないために、その70時間にわたる飛行中、さまざまな不便に悩まされたという話が伝えられています。
さらに彼女の着陸地点は予定地帯を外れたため、市街地から遠く離れた場所を無惨な姿でさまよっている所を、老婆に発見されたのだとも言われています。
この老婆は彼女を心配すると同時に、その外見、そして彼女が「空から」やってきたと言いはること、さらには何度も繰り返して、「かもめ」、「かもめ」と言うので、全く混乱してしまったそうです。
スープと毛布を与えてやりながら、その老婆は、政府による治療と保護を必要とする、気の狂った女と出くわしたのだと初めは考え、ロシアの女性の力を示した偉大な英雄の1人として、気付くには時間を要したといいます。
称えられることになる人物を発見したことに1964年度中、米国は前年の5月にマーキュリー計画を完了したせいもあって、有人飛行を行いませんでした。
しかし、ベラ3号、ベラ4号という、第3、第4の核爆発監視衛星を打上げています。
また、月を目標としたレインジャーシリーズでも初めての成功を収め、これらの探査機は月周回軌道を回りながら、もしくは月面に衝突しながらも、4千枚以上の写真を送ってきています。
さらに米国はこの年、やがて成功に飾られることになるジェミニおよびアポロシリーズの準備実験を続けていました。